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ごあいさつ 精神保健福祉事業部 代表 石神 文子

福祉とは“生活支援”です。精神障がい者の方やそのご家族を支援すること、支援の担い手である「精神保健福祉士」を育成すること。それが私の使命です。

福祉との出会い

中学生のころ、施設の女の子のお姉さん代わりとして、文通のボランティアを始めました。彼女が準看護師になり、 結婚されるまで交流は続いたのですが、これが福祉の道に入るきっかけになったように思います。
大学で福祉を学んだのち、大阪府に入りました。その5年後の昭和41年、精神保健福祉の歴史上初めて、 地域で精神障がい者の方に接することが法定化され、私は保健所に配属されました。 知識も技術も不十分なうえに、先輩がいない職場での仕事はつらいものでしたが、 入庁したころの、ある先生との出会いが私を支えてくれました。 アメリカで精神保健福祉を学ばれたその先生の教えの中でも印象に残っているのが、 アメリカ式の面接室です。二重扉に二重窓、会話はすべて録音されるその部屋はそれまで見たことがなく、とても驚きました。 プライバシーを守ることはもちろん、ここでのやりとりが、相談に見えた方の支援に役立つことを目的とし、設計されたものでした。 「尊厳」なくして福祉は語れない。先生の教えは、私が精神保健福祉に取り組む礎になりました。

医療として扱われた長い時代

精神障がい者は長い間、福祉の対象ではなく、病人としてのみ扱われてきました。 また、精神病院の従業員不足や報酬の低さから、いわゆる「鍵」と「塀」に表現される閉鎖的な病院は今でも多く存在します。 結果、精神病院のベッド数は多く、入院日数は長いのに、患者さんが退院した場合の支援施設の受け入れ態勢は大きく不足しています。 平成7年、「精神保健福祉法」においてようやく、精神障がい者に対する福祉が法的に認められました。 また、平成9年の「精神保健福祉士法」成立により、精神障がい者の方の生活支援を行う仕事が国家資格として定められました。 福祉が生活支援として機能するスタートラインに、やっと立てたのです。

精神保健福祉士の育成

国家資格として熱く注目される精神保健福祉士。その育成のための学習と実習、そして就職後の教育も重要です。 現場に、頼れる仲間や先輩がいないので仕事が続かないとの声が多く、また所得が低いなどの理由から、 精神保健福祉士が育ちにくいという現象が起こっています。
精神保健福祉士が正当な評価を受け、やる気を持って仕事をするために効果的な手段のひとつに、 「スーパーヴィジョン」というシステムがあります。 また、「事例研究」も有効な教育方法で、共に働くメンバーと、一つの事例について研究をし、 互いの経験を報告し合うことにより、自分が何を学習すべきなのか、受け持っている精神障がい者の方への支援は適切なのかが見えてきます。

就労可能な方たちです

かつて精神障がい者通所授産施設にいたときの経験から、「精神障がい者の方たちは、支援者の対応次第で働くことができる」と私は確信しました。
病状の不安定さや、薬の副作用などの弱点を補いつつ支援することができれば、かならず社会復帰できる方々なのです。

このホームページでは、当事業部の活動内容を「精神障がい者」「精神保健福祉士」「ご家族」「すべての方(地域住民)」に項目分けをしています。しかし、精神保健福祉の世界に関わる必要のない人は、存在しないものと考えています。みなさんが、すべての項目に目を通されることを願いつつ、ごあいさつに代えさせていただきたいと思います。